優しく煮込まれた挽き肉と甘いキャベツのハーモニーが美味しいロールキャベツ。ワインとの相性を考える上では、ざっくりとスープが透明または白なら白ワイン、赤または濃ければロゼ~赤ワインという具合に使い分けるとよいでしょう。ここでは、さまざまなロールキャベツのタイプ毎に合うワインをご紹介します。
シャンパーニュ(シャンパーニュ製法のスパークリング)
コンソメや和風の出汁で煮込んだ透明なスープのロールキャベツにはシャンパーニュまたはシャンパーニュ製法のスパークリングがオススメです。酵母と長期間接触して醸造されるシャンパーニュは、旨味成分のアミノ酸が他のワインより豊富。コンソメや和風出汁の滋味深い旨味とよく合います。
シャルドネ(樽熟成)
クリームソースで煮たロールキャベツには、樽熟成したふくよかなタイプのシャルドネがおすすめ。このタイプのシャルドネは果実味にボリューム感があって、酸味はまろやか、バターやヨーグルトなど乳製品の香りがあるので、こってりまろやかなクリームソースとよく合います。
ロゼワイン
マリアージュの法則の一つに「色の白い(薄い)ものには白ワイン」「色の濃いものには赤ワイン」というものがあります。上記2項のようにスープ(ソース)が透明または白色の場合には白ワインと分かりやすいのですが、白か赤か判別しにくいこともあります。例えば和風出汁に醤油を多少加えた場合や、トマト缶ではなくフレッシュトマトを加えて軽く煮たような場合です。そんなときはロゼにするのが賢明な選択です。ロゼワインは味わいは白に近いですが、香りは赤に近く、白・赤どちらの要素にもほどよく寄り添います。ちなみにロゼというと甘口というイメージを持っている方が多いようですが、下のリンクでご紹介しているロゼはどちらも辛口です。
ピノノワール(フランス産)
ロールキャベツのソース(スープ)で最も一般的なのはトマトソースかと思います。トマトソースに合うワインはいろいろ考えられるのですが、ここであえておすすめしたいのはフランス産のピノノワール。トマトは旨味成分の一種であるグルタミン酸が豊富で、ピノノワール特有の出汁に通じる繊細でエレガントな風味とよく合うのです。トマトもピノノワールも酸味が豊かなのでその点でも好相性、また、ピノノワールはシャンパーニュ同様、コンソメや和風出汁などあっさり系のスープとも合うので、その守備範囲の広さも魅力です。
コート・デュ・ローヌ赤
ピノノワールよりもちょっと濃いめのイメージがこちら。コート・デュ・ローヌの赤はフルボディに近いミディアムで、果実味とスパイシーさを兼ね備えています。牛挽肉でつくったロールキャベツや、挽肉にスパイスをたっぷり効かせたもの、濃いめに煮詰めたトマトソースと合わせるのにおすすめです。