老若男女誰もが大好きなハンバーグ。レシピやソースはいろいろありますが、いずれにしても黒コショウやナツメグなどのスパイスを加えるはずなので、相性がよいのはやはりスパイシーさのある赤ワインです。ここではハンバーグのいくつかのタイプ別に、特に相性のよいワインをご紹介します。
ピノノワール
例えば、大根おろしポン酢や塩味メイン(ソース無し)など、比較的あっさりめの味付けで食べるハンバーグには、ピノノワールがおすすめです。ピノノワールの優しい果実味ときれいな酸味は、ポン酢や梅肉に通じるものがあり、あっさり味のハンバーグの上品なソース代わりになります。ただしピノノワールの中では濃いめのものがよいでしょう。ブルゴーニュの場合、濃いめかどうかは造り手によるところが大きいですが、アメリカやチリなどニューワールドのものは比較的濃いめが多いです。
シラー主体
赤ワインにはどれも多かれ少なかれスパイスの風味がありますが、その中でも特に黒コショウの風味が強いのがシラーです。黒コショウをたっぷり加えたスパイシーなハンバーグによく合います。またシラーには血やなめし皮など動物っぽい香りもあるので、牛肉100%やラム肉のミンチを混ぜたものなど、「肉々しい」ハンバーグとも好相性です。
キャンティ・クラシコ
トマトソースをかけた、あるいはトマトソースで煮込んだ等トマト風味がたったハンバーグには、イタリアの「キャンティ」の上位版、「キャンティ・クラシコ」がおすすめです。キャンティの主要品種サンジョベーゼにはトマトの香りがあり、トマトソースとよく合います。特にじっくり煮込んだトマトソースは、熟成期間の長い「キャンティ・クラシコ・リゼルヴァ」との相性が抜群です。
ボルドー赤
おそらく家庭で作るハンバーグのソースとして最もポピュラーな、ソース・ケチャップ・赤ワインを混ぜて作るソース、またはデミグラスソースをかけたハンバーグには、ボルドーの赤を合わせるのがよいでしょう。ボルドーは果実味・酸味・渋み・スパイス香、どれも高レベルでバランスがとれており、ほとんどの一般的なレシピのハンバーグとよく合います。
ボルドーというと高級ワインのイメージがある方も多いかもしれませんが、高級ワインを造るシャトーの「セカンド」のワインは、お買い得なものが多くあります。画像のジスクールのセカンドは、管理人の知る限り最もコスパが高くおすすめです。
アマローネ
前項で述べたようなソースでじっくり煮込んだ「煮込みハンバーグ」には、ワインも特に濃厚でコクのあるものが合います。おすすめはアマローネです。アマローネとは、陰干しして糖度を高めたブドウで造られるイタリアの辛口ワインで、ブドウの全てのエキス分が凝縮されるため、超濃厚ガッツリフルボディに仕上がります。煮詰めて濃厚になったソースとの相性は最高です。
ただし、アマローネはその手間のかかる製法ゆえに概して高価なのが難点。格安でアマローネの味わいを楽しみたい方は、チリの「ヴィーニャ・ファレルニア」のカルメネールもおすすめです。