辛い料理(唐辛子)に合うワイン
唐辛子を多く使った辛い料理にワインを合わせるのはなかなか難しいものがあります。やはり問題になるのはその辛さ。赤ワインに含まれているタンニン(渋み)は辛さや苦みを増幅してしまう働きがあり、ワインの味を分からなくさせてしまいます。では白ワインを合わせるべきか?と言うと、「マリアージュ」の観点ではそれも今ひとつ。唐辛子は赤ピーマンに似た風味があり、これ自体はまさには赤ワインの要素なので、やはり合わせたいのは赤ワインです。そこで基本方針は「渋み控えめの赤またはロゼ」となります。今回は辛い料理(唐辛子)に合うワインをご紹介します。
やや甘口のロゼ
ロゼワインにはほんのり赤ワインのタンニンが含まれています。唐辛子の辛さとぶつかるほど渋いわけではなく、むしろ唐辛子の辛さが口の中でほどよくタンニンの働きをして、ワインに力強さを与えてくれます。ワインはやや甘口にすると、辛さを中和することができるでしょう。
赤のスパークリング
やや変化球ですが、赤のスパークリングワインを合わせるのも面白いでしょう。ロゼよりもタンニンは多いですが、概して軽やかなタイプが多いので、こちらも辛さとぶつかる心配はありません。また、スパークリングはキンキンに冷やすことができるので、その意味でも辛さとは好相性です。
ロゼスパークリング
ここまでご紹介したワインは、いずれも甘味を感じるタイプでしたが、甘口ワインは苦手な方もいるでしょう。そんな方には、辛口のロゼスパークリングがおすすめです。ほのかなタンニンと辛さの調和を楽しみつつ、よく冷やして爽やかにいただけます。
また、できればスパークリングは「シャンパーニュ」や「カヴァ」など瓶内二次発酵のタイプを選んでみてください。通常のワインよりもも旨味成分であるアミノ酸が豊富で、さまざまな料理との接点を多く持ちます。
ジャン・ヴェッセル・シャンパーニュ・ロゼ・ドゥ・セニエ
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グルナッシュ
王道の赤ワインがお好きな方におすすめな品種がグルナッシュです。果実味豊富で酸味は控えめ、比較的タンニンは穏やかで柔らかい印象があり、唐辛子の辛みとも合いやすい品種です。ただし、グルナッシュにもさまざまなタイプがあり、高級なものはフルボディでタンニンも強い傾向があるのでご注意ください。お手頃価格で軽めのタイプがむしろおすすめです。
ピノノワール
王道の赤ワインでは、ピノノワールもおすすめできます。華やかで複雑な香りと、ほどよく軽いエレガントな味わいが魅力的で、概してタンニンも控えめです。ピノノワールの本場はブルゴーニュですが、おすすめは、アメリカ等のいわゆるニューワールド産。濃厚な果実味と樽の香りで甘みを感じるので、唐辛子の辛さとは好相性です。