マカロンに合うワイン5選
美味しくて、可愛くて、フレーバーもいろいろあっていくらでも食べられちゃいそうなスイーツ「マカロン」。コーヒー、紅茶と合わせるのもよいですが、ワインと合わせるのもオススメです。
合わせたいワインは、「やや辛口」から「やや甘口」程度の甘口です。マカロンと同じ程度の甘さの甘口ワインを合わせることによって、お互いがお互いの風味を引き立て、口の中で甘さの余韻がふくらみます。甘口ワインは苦手な方もいるかと思いますが、辛口ワインを合わせてしまうとワインの酸味が目立ってしまうので、やはり辛口はあまりおすすめできません。
ここでは、さまざまな観点からマカロンに合うワインをご紹介します。選んだものは全てちょうどよい甘口です。是非甘口ワインとマカロンのペアリングを楽しんでみてください。
リースリング・カビネット
まずおすすめしたい甘口はドイツのリースリングです。レモンを思わせる柑橘の香りと豊かな酸味が大きな特徴で、その「レモン感」が余韻を引き締めてくれるので、甘口でも決して甘ったるくありません。甘口が苦手という方にもオススメの品種です。
ドイツワインの甘辛度には等級があり、「トロッケン」「カビネット」「シュペートレーゼ」「アウスレーゼ」「ベーレンアウスレーゼ」「アイスワイン」「トロッケンベーレンアウスレーゼ」の順に甘くなります。マカロンに合わせるということを考えると、オススメは「カビネット」「シュペートレーゼ」あたりで、個人的には「シュペートレーゼ」でもいけますが、無難なのは「カビネット」でしょうか。
相性の良いマカロンのフレーバーは、レモン(シトロン)、ゆず、オレンジなどの柑橘系ですが、柑橘以外でもマンゴーやパッションフルーツ、メロンなどの黄色っぽいフルーツと合わせてもなかなかイケます。
ロゼ・ダンジュ
フランスのロワール地方には「ロゼ・ダンジュ」というロゼの半甘口ワインがあります。フレッシュなストロベリーを思わせる香りが印象的で、ほのかにアプリコットや柑橘の香りも感じる、爽やかでフルーティーな味わいのロゼワインです。
白と赤の中間であるロゼということで、マリアージュの守備範囲が広いのも魅力です。マカロンは、ストロベリー(いちご、フレーズ)、ラズベリー(フランボワーズ)などのフレッシュなベリー系や、色合いの似たローズが特に好相性ですが、前項のリースリングで好相性だった柑橘系や黄色いフルーツのフレーバーもカバーします。
ランブルスコ・セッコ
スイーツに合わせるワインと言えば、イタリアの赤の甘口スパークリング「ランブルスコ」を忘れるわけにはいきません。「大人のコーラ」と呼ばれることもあり、良い意味でのジャンク感が魅力です。また、マカロンはイタリア発祥のスイーツなので、その意味でもイタリアワインを合わせるとオシャレ感がありますね。
尚、ランブルスコの甘さのタイプには「セッコ」と「アマービレ」があり、甘さ控えめな方がセッコです。
特に合うマカロンのフレーバーは、色の共通するカシスやブルーベリーなどの濃いベリー系、あるいは前項のロゼ・ダンジュ同様、ストロベリーやラズベリーも守備範囲です。また、タンニンが共通する抹茶(グリーンティー)もよく合います。
マデイラ・ミディアムドライ
ちょっと意外に思われるかもしれません、マカロンとのマリアージュで是非オススメしたいのは、ポルトガルの酒精強化ワイン「マデイラ」の甘口です。加熱してあえて酸化熟成させるという独特の製法により、ヘーゼルナッツやクルミのようなコクのあるナッツ系の香りや、木樽から来るバニラやキャラメルのような複雑な香りが楽しめる、魅力的な美酒です。マカロンにはさまざまなフレーバーがありますが、マデイラの風味と共通するものが多く、また生地の材料には必ずアーモンドプードル(=ナッツ系)を使いますので、その意味でも絶妙なペアリングになります。
マデイラにはさまざまな分類があり、マカロンに合わせるならオススメは「中辛口」の「ヴェルデーリョ」と「ミディアム・ドライ」。入手しやすくお手頃なのは「ミディアム・ドライ」の方です。
相性の良いマカロンのフレーバーは幅広く、ピスタチオ、ヘーゼルナッツ(ノワゼット)、ピーナッツなどのナッツ系、チョコレート(ショコラ)、コーヒー、ティラミスなどのカカオ系や、キャラメル、バニラ等々。マデイラは未体験の方が多いかと思いますが、是非一度お試しください。
シャンパーニュ・セック(白・ロゼ)
ここまで4種類のワインとそれぞれに合うマカロンのフレーバーをご紹介してきましたが、実際にはなかなか1つ1つのマカロン毎に異なるワインを合わせるわけにはいかないと思います。そこで、なるべく多くの種類のマカロンに合うワインを1つ選ぶとしたら、おすすめしたいのはシャンパーニュの甘口です。その大きな理由は、シャンパーニュには普通のワインよりもアミノ酸が豊富に含まれ、さまざまな食材との接点になってくれるということ。また、シャンパーニュ特有のきめ細かい泡の感触が、いろいろな食材を美味しく感じさせてくれるということもあります。もちろん全てのフレーバーとドンピシャで合うというわけではありませんんが、シャンパーニュはさまざまなフレーバーと無難に寄り添ってくれます。
白かロゼのどちらを選ぶかについては、マカロンの色をぱっと眺めてみたときに、白・黄色・緑などの淡い色が多めだったら白のシャンパーニュ、赤、紫、茶色などの濃い色が多めだったらロゼのシャンパーニュを選ぶとよいでしょう。
ちなみにシャンパーニュはそれなりに高価です。それでも、1個数百円するような高級なマカロンに合わせるなら、やはり合わせるワインも高級なものの方が釣り合いがとれるというもの。贅沢なマカロンとシャンパーニュのマリアージュを楽しむ時間は、まさに至福のひとときになるでしょう。